矯正治療の重要性
近年では、生活環境や食生活の変化により、歯並び・咬み合わせが乱れる人が増加傾向にあります。歯並びが悪いと、見た目の問題だけではなく、よく噛めない、顎関節に負担がかかるなど、機能的な問題も起こります。食べ物をよく噛めないために消化器官に大きな負担がかかり、全身の健康状態が悪くなるケースも少なくありません。
そして、歯並びが悪いと歯ブラシがすみずみにまで届きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクも高まります。矯正治療で歯並びを整えることは、全身の健康状態の改善や自信に満ちあふれた笑顔に繋がります。
悪い咬み合わせは顎関節症の原因になる
咬み合わせが悪いと、顎関節に大きな負担がかかります。その結果、顎関節症を発症し、顎の痛みや違和感、頭痛、肩こりなど、さまざまな症状が現れる恐れがあります。また、姿勢が悪い場合も咬み合わせが悪くなり、全身に症状が現れることがあるのです。
このように、咬み合わせは全身の健康に深く関係しているため、できるだけ早く改善させる必要があります。当院では、歯並び・咬み合わせ
矯正治療が必要な歯並びの種類
歯がデコボコになっている「叢生」
歯と顎の大きさのバランスが悪いと、歯がまっすぐに生えるためのスペースが不足し、歯がデコボコに生えてきます。その結果、歯磨きが難しくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。いずれも歯を失う病気のため、根本の原因である叢生を早めに改善させることが重要です。
下顎が前に出ている受け口「下顎前突・反対咬合」
上の前歯よりも下の前歯の方が前に出ている歯並びです。噛みづらい、しゃくれている、発音が悪いなど、さまざまな問題が現れます。舌を突き出したり上唇を噛んだりすると、受け口のリスクが高まります。受け口の矯正治療は、顎の成長のバランスや永久歯と乳歯の本数などを見ながら、最適な時期に始めなければなりません。
前歯が突出して見える出っ歯「上顎前突」
出っ歯は、前歯が前に突出している状態です。お口が閉じにくくなったり、無理に閉じようとして違和感のある見た目になったりします。顎の成長不足、過度な成長、前歯の角度異常、指しゃぶりや唇を噛む癖などが出っ歯を引き起こします。また、慢性的な鼻詰まりによって口呼吸になっているお子さんにもよくみられる症状です。
咬み合わせが深くなりすぎている過蓋咬合「ディープバイト」
過蓋咬合は、下の歯に上の歯が大きく被さっている状態です。正常な場合、お口を閉じたときに下の歯の4分の3ほどが見えるものですが、過蓋咬合はそれ以下しか見えません。下顎の歯が上顎の歯の内側の歯茎を傷つけて炎症を引き起こしたり、上顎の歯茎が笑ったときに見えすぎたりします。原因は、乳歯を早期に失って放置する言われています。
前歯をしっかり閉じられない「開咬・オープンバイト」
開咬とは、奥歯が合わさっている状態で、上下の前歯の間に空間ができた状態です。前歯で麺類を噛み切れなかったり、空気がもれて発音が悪くなったりします。主な原因は、幼少期の舌を突き出す癖や指しゃぶり、唇を噛む癖、口呼吸などです。
歯の間の隙間が気になるすきっ歯「空隙歯列・正中離開」
歯と歯の間のすき間が大きく、そこから空気が漏れ出て発音が悪くなったり食べ物が詰まりやすくなったりした状態です。歯と顎の大きさのバランスが悪かったり、生えてくる歯の本数が不足していたりすると、すきっ歯になります。
歯並びが美しくなることのメリット
コンプレックスから解放される
歯並びが悪いことに対してコンプレックスを持っている場合、歯列矯正で歯並びを整えればコンプレックスから解放されます。口元に自信を持てることで、積極的で明るい性格になる場合もあります。
むし歯や歯周病のリスクが低くなる
歯並びが整うことで歯磨きやデンタルフロスをしやすくなるため、清掃性が高まることでむし歯や歯周病のリスクを抑えられます。
全身の健康状態によい影響を与えられる
歯並び・咬み合わせが整えば、顎関節症や唾液量の減少などのトラブルが改善したり、脳を活性化できたりする可能性があります。
矯正治療メニュー
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、ブラケットという装置を歯に装着し、そこにワイヤーを通して歯に力をかけて歯並びを整える矯正治療です。歯と歯が引っ張り合う力を利用して、健全な歯並びへと整えます。歯と同色のクリアタイプのブラケット、白いホワイトワイヤーなどもあり、装置の見た目が気になる方も選びやすくなっています。
目立たないマウスピース矯正
透明のマウスピースを装着し、歯並びを少しずつ整える矯正治療です。近くで見てもマウスピースを装着していることに気づかれにくいため、周りの人に知られずに矯正したい方に向いています。全ての症例に適用できるわけではないため、まずはマウスピース矯正を適用できるかどうか診査が必要です。
前歯の部分矯正
部分矯正は、1本～数本だけ歯並びを整える矯正治療です。前歯のねじれ、すきっ歯、軽度の出っ歯などに対応しています。歯の移動量と本数が少ないため、数ヶ月～1年程度と短期間で治療が終わります。
